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第41回「四季逍遥」展

四季逍遥 展覧会パネル文章

四季とは、季節だけのことではないのだ。それは物質と生命の、その誕生と死滅へ至る慟哭の「時間」と言ってもいいだろう。あらゆるものを貫徹し、時間の中に生命力の実存を創り上げている。四季は、我々人間の一生をも覆い、一年という時間の中にも存在している。その四季を、味わい尽くすことが、古来からの人間論と芸術論の核心を創り上げて来たとも言えよう。春には春の、喜びと悲しみがあるのだ。夏には夏の、高貴と野蛮がうごめいている。そして、秋があり冬がそれに続くだろう。その移ろいを生かすものは、宇宙を貫く生命力の実存である。それが、この大宇宙に存在する物質と生命に宿る「時間係数」というもののもつ神秘に違いない。時間の中に漂う物質と生命にとって、そこに潜む四季の匂いとその色あいを感ずることこそが、存在するということに他ならないのだ。
執行草舟
  • 〈展覧会 案内葉書〉安田靫彦作品
  • 〈展覧会イメージ作品〉春山 広瀬功
〈展覧会名〉
「四季逍遥」 展
〈会期〉
2025年12月7日(火)~2026年3月28日(土)
〈概要〉
この度、「四季逍遥」展と題し、日本人の美的感性の奥深くにある季節の移ろいと死生観をあらわした、選りすぐりの作品を展示します。日本画家 安田靫彦の筆による情緒にしみいる四季、日本人洋画家の広瀬功、戸嶋靖昌などの独特の美観を感じさせる自然を始め、木々や風、揺らぎ、無常などもテーマにご紹介します。四季の無くなりつつあるいま、執行草舟コレクションを逍遥して頂けましたら幸いです。

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