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第27回「呪(JYU)の心」展

呪(JYU)の心 展覧会パネル文章

呪とは、物質に込められた、人間の根源的魂の力を言う。だから、秀れた「物」は、すべてが呪の心を持っている。その呪物は、神の心をこの地上にし、人間の魂に永遠のを点ずる働きがある。呪物を通し、人間は天を目指したのだ。そして呪物のゆえに、我々は苦しみまた喜びを得て来たのである。我々が人間を超克しようとする時、そこには必ず呪物が交叉していた。物質に込められたその「魔力」を頼りに、我々は永遠を志向して来たと言っていい。人類の歴史は、呪物を求め、呪物を作るための努力に満ち溢れている。太古には、多くの物質が呪物だった。そして近代に至って、その呪物は「芸術作品」の中にだけ残されるようになった。現代における芸術の価値とは、人間に呪物の価値を突き付けることにある。呪物から放射される「魔力」が、我々に人間の本当の価値を示してくれるのだ。
執行草舟
  • 〈展覧会 案内葉書〉《朝吸木蘭之墜露 夕餐秋菊之落英》 部分 伝 菅原道真
  • 〈展覧会イメージ作品〉コシノジュンコ 画
〈展覧会名〉
第27回「呪(JYU)の心」 展
〈会期〉
2021年10月5日(火)~2021年12月4日(土)
〈概要〉
芸術作品には独特の力がある。「呪物」と呼ばれる、物に込められた人の祈りであり、天への捧げものとしての「昇華」の形が芸術と言えましょう。白隠慧鶴、出口王仁三郎、戸嶋靖昌、コシノジュンコの作品を始めとし、人間の変わらぬ願いと、燃えるいのちの焔を展覧します。

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